フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

2019-01-01から1年間の記事一覧

何も考えていないようでずっと回り続ける命がある。君の言葉に触れてみたくて同じ香りの髪になる。冬が来ないまま春になったら、あの涙は無駄になるのか。ただ微笑んでいたいだけなのに煩わしい人の群れは。

ぼくらの街

いつかあの人みたいになりたいと思って生きていても、自分がその歳を過ぎるとあまりの未熟さに恥ずかしくなるもの。大人になんてならなくていいから、ここは綺麗な新宿のようでした。君に出会ったのはいつの冬だったか曖昧になって美しい。崩れたら直せばい…

胃もたれ気味

最近は本当につまらない人間になってしまったんだと笑いながら反省している。あの頃の自分に2つくらい謝らないといけないことがある。どうしても心の底で許せないものがあって、重たい指で一つずつなぞっていっても変わらない。四季ごとになぜそんなにも揺…

阿吽

君について考えていれば大抵のことはどうでもよくなるんだ。だからほとんどのことは何も変わらずにうまくいく。初めて会った時よりも優しくなったねと言えば、最初から変わってないよなんておどけてみせる。可愛くも美しくも綺麗でもない私が世界の中心で息…

近くて遠い夜

伸びすぎた髪に触れる右手 目を閉じた後の祈りの先に 与え合えば分かり合えるか 青の温度もオレンジの夜も

ほとんどきみだけのばかり

君は何も知ろうとしないのに私の知りたいことを何でも教えてくれる。いつも眠そうな顔をして私の話を聞いたつもりでどこかそっぽを向いている。ガサツだと言われて口を大きく開けて笑った時、そういうところだよ、って怒られても心地いいから仕方ないの。そ…

寒い朝に

まだ残された窓の印 一駅ずつ近づいていく高鳴り 慣れた手つきのその先は アラームに覚まされる夢

私だけの夜は

幸せでいることが何よりも不幸だからもう目を開けられなくなった。 薄まっていく意味も明日も今日のままでいてほしいと願うだけ。 チョコレートの唇を滲むまで噛みつぶしてあの服もこの服も似合わない。 頭痛がする、部屋からは出たくない。2錠を飲み込んで…

君だから、がほしくて

同じ世界なのに違うように切り取って遊ぶのが好き。ひたすらに歩いたらブラウスが背中にひっついて邪魔になる。夏は終わったんだと口にしないで姿を変えていく人々。空を見上げれば目は惑う、汚い音にかき消された言葉、置いていかれたプラスチックの塊。ど…

嘘つきのほんとう

私が見つかったのは冬が来る前の夜だった。 今はもう覚えていないと答えるのを拒絶したくらいに昨日は残酷なことばかり残していく。 枕を2つ用意して眠るけど使うのはいつもオレンジの方。 明日がくれば何か変わる気がする、と毎日同じ願い事ををしている。…

ユーアンドアイ

午後2時の見慣れない広告たちを見上げて過ぎる時間。 好きなものが増えていけば私を表わすのが難しくなる。 完璧に見えると壊したくなるよ、どこかおかしければとても愛おしい。 あんなに冷たい目をしていたのに、と誰かに聞いてもらいたくなるくらいに 火傷…

サイゴノハナビ

夏が終わったと誰かが言った。 街灯もない夜の真ん中の小さな光 宿題のない毎日を過ぎて 小さな頃の夢は燃えた。 火傷でもしたらまた出会えるだろうかと 静かな煙に包まれて閉じる。

いなくならないで

私は自分の存在を美しいと思ったことがないから、誰かのいうあの言葉は聞いたこともない。毎日が焼けて崩れていくだけのように思えるから冷房の温度を少し下げて震えてみては虚しくなる。雨が降ってきたよ、と声がしても17時のチャイムが鳴れば欠けていく今…

待ちぼうけ

蒸し暑い東京の夜に空は落ちてはこない。誰かの何かに映るその姿も歓声もなく消されていくから、言葉をたくさん飲み込めば強くなれる気がした。空も海も小さく見えた、私の輪郭だけぼやけるのはおかしいですか。街灯を頼りに星になりかけるまで君を待つ。

夢中

夏の匂いに追われて、水になれば眼が覚める。君を傷つけられるのは私だけだと思うと、こんな世界にも優しくなれる。いつもよりも少し歩くのが遅くて、私は最後に本になる。明日がいらないくらいの幸せ、あなたは知っている?

100年後

こんなにも泣いたのだから明日は雨になると思う。 そうじゃなければ張り裂けてしまいそうな軽い命。 あの風船はもうすぐ飛ばされてしまうけど、 ほんとうが残らなくても嘘つきなんて言わないで。 水底の後ろめたさ、永遠は緑に近い色、 気球の群れの音、優し…

私が星になれたら

群がる人々の喧騒を抜けられず、花火にも夜空にも君にも視線を奪われる今年の夏。甘くない生クリーム、冷たいシャワー、嘘がつけない君の口。他人と比べてどうだとかあんまり考えなくなった気がしたのに、気まずくなって下を向いてしまうことばかりだ。誰か…

食いわずらい

雨が止もうとしたから、壊れた傘を閉じる。今日はイヤフォンをつけていなかったから、外の音がいつもよりもうるさい。守られていたいのも傷つけられたくないのも、気づきたくなかったのにわかってしまったのは、名前を呼ばれて振り返ってしまった自分が悪か…

ヒロインになりたい

新しい洋服を買ったから違うところにも行けるような気持ちと同じくらい自由な夜がほしい。エアコンのフィルターをようやくきれいにしたから私は人間に戻れる。生きるって働くって明日が来るって果たしてもう全部わけがわからなくなることばかりで、小さな言…

ラスト

厚い雲に星は見えない 3月のままのカレンダー ひらひらと舞うもの全ては いつか思い出されるはず 湿度がだるくて少し優しい 夜風になびく黒髪の命

回る地球

秘密が内緒になったら、君はどんな顔をするんだろう。へろへろになるまで働いて乗る電車の中、ほとんど優しさに守られて生きている気がするだけで私には何もない。痛む喉の奥、綺麗にしたいときに綺麗にできるものがいいと回る地球を見て思う。今が過去にな…

パソコンが壊れて更新できなかったね。

こんばんは。気づいたら6月です。久しぶりの3連休最初は最高で最悪です。でも生きてるんだよなあと涙もろくなったのはいつからだか思い出せない。今さらそんなこと言うんだって事件があって、どうしようもなく自分が醜くなる時もあって、同じくらい牙をむき…

泡沫

君が見ている私は本物で、私は私から見える君が好き。だから明日のために生きる今日は嘘っぽくて気に食わない。伸びた分だけ髪は切って、歩いた分だけ水を飲む。空を飛べるほど軽くなれたら、死ぬまで地面を這いつくばる。一人で生きていけると思うから私は…

迷子

寝違えた首が痛いまま、今日も終わってしまうのか。隣のあの子はオーバーヒートで氷を頭から被っている。君はおそらくもう幸せで、それを感じないことで平静を保っているのだろう。まだ何も始まってもいないのに桜の写真を見るたびに悲しくなるのは無責任だ…

さよならウィークエンド

君は変わっていくのに、私はずっと同じ人のままだ。だけど何一つ覚えてない、この前会ったのもいつだかもう忘れてしまった。昨日から月を見上げるたびに増える不安は、きっとそのうちに消えてしまうこと。風に吹かれながら歩く夜の道は満たされなくても幸せ…

好転

平成からずっと働いていてようやく落ちついた自分を見返すとボロボロになってとても誇らしくて情けなくなる。数もまともにかぞえられなくて、呂律も回らなくなってからが本番。それでも生きること働くことになにか意味を理由を見出してしまったから、サラサ…

また明日

あの青を君は赤と呼ばないから、私の今日は染まらない。雨音が聞えない夜の駐車場の街灯の下の小さな生き物たち。きっと、何かが変わっても僕らはこのままだと笑いあえるのは幸せなことだ。そう信じて傘も差さずに歩いていく歩道の向こう。

ショートブレッド

今日も理不尽で小さな世界で生きて、この前可愛いお店で買ったクッキーがおいしかったことだけが正解の日だった。湿気にやられて消えてしまいそうだし、平成が終わる気だって更々ない。明日もあさっても誰かのことだけ考えて時間が過ぎるのが最高でしょ。き…

思いは

私が言葉にするたびに大好きな君が遠くなる。甘い香りに包まれても可愛い女の子にはなれないから、黄色い線の外側を歩く。風に揺れたそれは、きっと美しいと形容されるのが幸せだ。迷子ではないのに同じ道を何度も通っては喉が渇く。あの桜並木もおしまいに…

優しい傷跡

君なら傷つかないだろうって笑われたけど、私だってあなたと同じ人間ですけど、涙だって出るし死にたくもなるよ、当たり前だろって、言えなかった。だから空気になれたらよかったんだけど、私は私のままでそれはずっと続いていくんですよ。ねえ、今どんな気…