フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

夜の海に近づくな

冬生まれとか全然どうでもよくて、私にはどの季節も似合わない。いつだって地面を這いつくばっているようだし、空に浮いている気分がする。 最初から最後まで私は狂っていたと思う。でも幸せだったよ、とても幸せ。思い出すたびに泣けてくる。いびつな幸せ、…

繋がり

誰かの言葉に依存して生きているうちは、死んでいるようなものだ。 私は私でしかないし、私を救うのも私だ。つまりこの世界の中心は私でしかなくて、それだけが正しいこと。 再生していくお話が見たい。私みたいな壊れたおもちゃも、誰かにまた愛される日が…

まるくなれ

夢なんか見てなかったんだよって、それくらいぐっすり寝たい。寝起きからめんどくさいことを考えて、構築して、ナマケモノになる。悲劇。 甘すぎないドーナツみたいな、優しさがほしい。話してもいいんだよって微笑みかけてくれるみたいな。わからないことと…

私の真ん中

ずっと好きだった人がいて たぶんまだ好きなんだけど もう忘れたつもりだったのに、その人の話を久しぶりにしたら 思い出しちゃった。反省してるの。 可愛くなることも、痩せることも、自分磨きしてること全部全部 彼に可愛いって言ってもらいたいからでしょ…

シガーモヒート

昼前のバス停、並んで待った。終点は吉祥寺で、君とはそこでさよならする。学生と、おばあちゃんと、ママと赤ちゃん。君は背が高いから、ずっと見つめていた。冗談。なんであろうと、見つめていたかった。ずっと。 あの交差点を曲がったら駅前につく。呼吸の…

頭痛

思い出さなかった方がきっと楽に眠れたのにな。ばかだから仕方ないんだって笑い飛ばせやしない。 車に酔ったときみたいな、気持ちが悪いの。鼻の奥に香水の匂いが残ってる。 桜がとても綺麗で、春はやってきてしまったのだと嫌でもわかった。悲しいな、きっ…

時間が止まる

夜は短いなんて嘘に決まってる。だいだい色の明かりと、断片だけ選んだ春の嘘と、桜の花びらのじゅうたんと、くすんだ雨の匂い。新しい朝なんてもう何年も見ていない気がするよ。視力が落ちちゃったの。 それらしい理由をつけた話を信じちゃって、地下鉄の入…

目黒川

今年もちゃんと、桜を見てきた。東京、大人の街。とても綺麗で、全てがどうでもよくなった。桜が誰にだって平等であるなら、それぞれに不都合が出てくる。 親友たちと並んで歩く。スパークリングワイン、ホットチョコレート、ブランデー。去年のことを思い出…

ギブアンドテイク

心がすっきりしない日が増えてきた。テレビの画面の中の可愛い女の子が悩みを話している。頑張っているのを非難するのって嫌いだ。もやもやする。あえて言葉にしない気持ちとか、中途半端な優しさも全部食い散らかしてやりたい。暴君。 私は自分に自信があり…

最終コーナーは曲がるな

久しぶりの夜。家のドアを開けた瞬間に春を感じた。もう寒くはなかったから、浮かれながら悲しくなった。また壊れてしまわないようにゆっくり歩く。でも我慢できなくて2曲目のイントロと同時に駆け出してしまった。思ったよりも身体は軽くて、いつもと変わ…

失って気づくとか、そんなものじゃない。だってまだ何もはじまってはいない。終わってもいない。 私の中にある君が、あの時からずっと同じ呼吸と体温であり続けているうちは。 致死量の桜、満開。喉が渇く、煙草の煙は白くて綺麗。 左手と右手、人々、賑わい…

三日月

意地悪そうに笑う君の目が好きだった。春の夜。頬っぺたをつねられながら私も笑っていた。 どうしても普通にはなれなくて、それでも私は普通であると教えてくれた日を思い出しては三日月が滲んで消えていく。電線と視線で二等分されて、隣町へ消えていく。甘…