フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ラン

新しい靴を履いて、暗い夜の中を走った。街灯だけの明かりと、たまに現れる人、きっと帰り道、少し恥ずかしくなる。どうか見ないでくれと思いながら空を眺めていた。 中学時代の記憶とか、走れるようになったときの気持ちとか、何回だって思い出して感動する…

頭痛

私はもう、何かを生み出すことは出来なくなってしまったんだと思いながら、YOUTUBEを見て笑った。面白いものが好きで、笑えることは正しくて、頑張っている人は応援したい。わかりやすいものはたまに好きじゃなくなる。でも理解できないものはどこにも置いて…

深夜潜水

寝れないから日記を書いて、 心を少し軽くするつもりでいたの。 でもいろんなことを思い出して 笑って泣いて、ばかみたい。 真夜中のプールに潜り込めたらって そんな妄想ばかりしてた きっと冷たくて入れない 風邪をひいて後悔するんだろうな わたしはあた…

日曜日

公園に群れるハトたち、笑うブランコ、排気ガス、通り過ぎていく昨日も今日も。 雲に隠れるように、オレンジが来る前に、逃げろ。 喋らない君をずっと見つめ続けること、それがなによりの幸福。私なりの明日への肯定。 ねえ、あのままでいて。君が永遠になっ…

着せ替え人形

「嘘つき、もう、消えてやる。」 って、息を止めて30秒で頭がくらくらして、心は不安になって、口を開けてしまう。覚悟と本能は相容れない。補強もない覚悟なんて、折れて使い物にならないのに。 冬は終わるから、春らしくなろう。その四季ごとに顔があった…

バニラの惑星

新宿は、そこにあるだけで全てを許すような、愛に似た無関心を持っている。誰の色にも染まれることは、決して褒められることではないと思うけれど、明日には海になっちゃえるくらい身勝手でいたい。 予約の5分前に着いて、地下への階段を覗く。笑顔の素敵な…

ヒーローにはなれない

ここ最近は、頭の巡りが悪くなったと思う。早咲きの桜を見上げては写真を撮る人たち、それを少し遠くから眺めていた私。この景色には何かが足りなくて、それはもちろん、満開のソメイヨシノと、大好きな人の横顔だった。わかっている。わかっている。それく…

沈殿

今読んでる小説に完全に流されてる。海。あたし、もっと自由になりたくて本を読んでいるのに、とても苦しくなってくる。家族が体調を崩す中で、私は強靭なメンタルで身体の不調を誤魔化しています。どうでもいいことをひたすら話す相手がいる。奇跡なんだと…

かくれんぼ

桜が咲いてしまったら、本物がどこかに隠れてしまう。 あたしはきっと探し出せない。ずいぶん前から同じことをしている。 例えば、あの川に流した青春と同じくらい。 白紙で出したアンケート用紙と同じくらい。 雲ひとつない空に傘を差す人と同じくらい。 二…

エンドロール

別れから始まる物語も、あっていいんじゃないかと思う。君とさよならした日から、あたしの命は動き出した。 桜、コーヒー、雨、寝癖、スーツ、東京、大人、 デブになるよって言われたけど、我慢できなかったプリンとか、 バイク、赤信号、冷たい手、排気ガス…

おめでとうを

誕生日がもうすぐやってくる。 私は今年で23歳になります。もう大人だ。 小学生の時は、24くらいで結婚する予定だったのにね。 残念だったね、ごめんね。でも生きるからね、許してね。 今日の昼間ずっと考えていたこと 弱い者を守るのだけが正しいんじゃなく…

開花

江ノ島の桜が咲いていた。 淡くて、けなげで、儚くて あの子みたいだなあって眩しくなった。 すれ違う人たちが 気になって仕方ないのも、 落ち込んだり悲しんだりするのも 何だか懐かしくなる日で。 私には欲しいものがあって そのために生きている。 あなた…

オリオン

あの道はもう無くなったっていうんだ。 二人でいったコンビニまでの横断歩道とか、陸橋とか、 明け方だから車も人も少なくて、空気だけが透明で。 春が近づくにつれて、春になれない私に気づいてしまう。 気づかないふりも見ないふりも、結局は崩れてゆくこ…

生まれ変われたら

今月からもう仕事をしていない。東京にさようならして、実家に戻ってきた。 ほとんど誰かが家にいる。ひとりぼっちってなんだったんだろう。 今は、休む。そう、話したいことがたくさんあるよ。 最果タヒさんのエッセイ集を読み終えた。 自分の名前を上手く…

落下傘と高架線

新しい手帳を黒く染めた、大事なところは赤く染めた。どんなことが起きたって、踊っていられるくらいの心を保ちたかった。深夜の息をしていない街に出る。横断歩道の赤、寂れた看板の白、私の大好きな黒。猫に引っかかれた跡の手、高架下。青くなれたら、曖…