フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

夜明けはいらない

寂れた街を一人で歩いている。楽しんだもん勝ちだと彼は言う。おはようと告げるとすぐに返ってくるから、 きっとまだ寝ずに働いている。絞られるようなあの痛みも抑えようのない悲しみも仕方ないねってことにした。大きな通りを前にして、目の前の大群を前にして、小さな灯りに恋をするように安らぎたいだけ。

はんぶんこ

流れ星の気持ち、人生ってこんなんなんだ。話を聞いてほしくても誰もいなくて、笑っている私寂しがりやかな。ああ本当に世界は眩しくてうるさくて誰にでも不平等で酷い。明日が続いていくことを受け入れられるのが奇跡みたいだ。いろんな歪さも綺麗に見えるよ、知らない街の音も色もとても懐かしく感じる。

あと少しが積み重なって永遠になる

誰かと誰かの交わるところ、昼間に見る夢、容量の空いた心に水を注ぐ。君のことは忘れないよ、ずっと忘れないよ言ったことは忘れたいよ。最後に言えなかった言葉も今は伝えられるような気がする。繰り返した記憶は改ざんされて全て正しかったのだと思わせてくれるから、喜怒哀楽全て動作確認済み。風の強い日の夜は月が落っこちてくればいい。都会の街並みも田舎の白線も愛してみたい、君のように。