フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

月になりたい

冷たくて優しくてよく分からなくて雨に濡れながら夏みたいだねと笑った。水滴で前が見えなくて、世界がキラキラ光っているみたいでちょうどよかった。うまく生きられないこと、もがいている姿が美しいこと、あの人ならこの夜を綺麗に切り取ってしまえるけど私には言葉しかない。だから歪んだ標識を見ながら少し曲がって歩いてうちに帰る夜。