フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

君が知らないひとになるまで

満たされてもなくならない、きっと見たかった景色はどこにでもある。私はこうやって歩いてきたと胸を張ることはできないけれど、少し優しい視線で世界を睨んでるみたい。大人になると上手く笑えるよ、何もかも秘密でもそれがいい。私が好きな私でいるために必要な君とあなたと私。ご機嫌な人でありたいから、嘘つきの言うこと全て信じて本物になる。

ワレモノ

東京に住んでいた頃に聴いていた曲は危険で、私はまっすぐに歩くこともできないので、でもそれが誰の目に映ろうがわたしにとっては美しいことだった。季節が変わるのだから私だって変われるんだと置いていかれた夏に少し眩んでしまう。素足で歩いてみたって、どこにも辿りつくことはできない。過去の自分も今のわたしも大嫌いだけど毎朝鏡に笑いかけている。

月になりたい

冷たくて優しくてよく分からなくて雨に濡れながら夏みたいだねと笑った。水滴で前が見えなくて、世界がキラキラ光っているみたいでちょうどよかった。うまく生きられないこと、もがいている姿が美しいこと、あの人ならこの夜を綺麗に切り取ってしまえるけど私には言葉しかない。だから歪んだ標識を見ながら少し曲がって歩いてうちに帰る夜。