フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

雨降る夜

たまにさ、
自分の手はこんなにも黒かっただろうかって
悩んでしまうことがあった。


好きなもので溢れた部屋なのに、
なぜか居心地がよくない時もあった。

シンプルでありたいと願う日々
好きも嫌いもなくなれば簡単に生きられる気がして
無理だから夢が見られるように
髪が邪魔で前が見えやしない。

誰かを守るために生きる人は弱くて強いものだ、
私は自分のために生きているから強くて弱いのだ。

寂しい夜には決まって雨が降るみたいで
少し嬉しい。
髪を切って軽くなれば
冬だって怖くないかもしれない。

林檎飴

もう手がとどかなくて
でも生きてることだけが確かにわかる。
私の知らない人と恋をして、赤くなって人間になっていく君は
とても美しいと思う。
大きな背中も、濡れたその黒髪も、手を繋いで歩いた横断歩道も
眩しすぎる街灯、桜の匂い、ちゃんと綺麗に思い出にした。
私が私に戻れたのも、死ぬまで生きることを決めたのも
全部君のせいだったんだから、絶対に許さない
死ぬまで許さないから、ちゃんと幸せになって。

白線

変わっていくものが怖い

続いていくことが何よりも正しい

私のことを決して好きにならない人を

死ぬまで愛して灰になりたい。

ずっと好きだった彼も彼女も君も

嫌いになりたかったわけじゃないとして

愛せなくなったのは誰のせいか。

一人きりで生きている気がするのも

いつかたぶん終わりが来る。それまで、ね