夜
机の上に物がたくさんあったから、全部箱の中にしまって楽になった。
窓の外、虫がうるさい。いらないものばかり集めている気がする。
扇風機の風で壁のポストカードとドライフラワーがひらひら舞って、落ちてこないか不安になって、
明日には東京にいるのだから無敵にもなれる。遠い街に私の姿が見える。
日曜日にはずっと好きだったバンドのライブにいけるので、
あと少し頑張ってみようと言い聞かせて頭痛と喧嘩してるの。でも負けそう。
最近の自分は、つまらない人間になってしまった。たまに起きることだからもう仕方ないけど、
これが普通だとしたら私は不幸になりたいのか、とか、考えちゃう。
私も結局あなたの一部であるなら、もっと楽に君と出会いたかった。
赤い星
左手の爪が伸びるたびに、部屋に置いてあるギターが錆びていく気がする。
麦茶を飲んで汗をかいて、私は8月45日くらいを過ごしています。麦わら帽子も今日がきっと最後。
イヤフォンしているのに聞えてくる笑い声、電車の中で騒いでいた人たちが少し羨ましかったりもする。
私の中の春はずっと続いているみたいに、終わったと感じたら夏はいなくなる。
だからきっと少し足りないくらいが本当はちょうどいい。
寂しくてどうしようもないわけじゃないけど、君に会えたらもう少し皆に優しくなれると思うんだ。
明日はなにをしようかって、未来のことが楽しみに思えるのも久しぶり。
楽しい人たちってこういう風に生きているのだとしたら、ずるくてとても悔しいです。