フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

深夜潜水

寝れないから日記を書いて、

心を少し軽くするつもりでいたの。

でもいろんなことを思い出して

笑って泣いて、ばかみたい。

 

真夜中のプールに潜り込めたらって

そんな妄想ばかりしてた

きっと冷たくて入れない

風邪をひいて後悔するんだろうな

 

わたしはあたしであるべきで

君がいてもいなくても、あたしは消えてはいけない。

この世界の中心はわたしで

あとは全部スパイスなんだって。

 

水の中だと、話しかけても伝わらなくて

泡だけが浮かんでいった

小さい頃の遊んだ思い出、

思い出す過去はいつだって優しい。

 

届かないように、伝えた。

あたしだけの秘密。どうか。

日曜日

公園に群れるハトたち、笑うブランコ、排気ガス、通り過ぎていく昨日も今日も。

雲に隠れるように、オレンジが来る前に、逃げろ。

喋らない君をずっと見つめ続けること、それがなによりの幸福。私なりの明日への肯定。

ねえ、あのままでいて。君が永遠になった、あのときみたいな笑顔が張り付いて消せない。
風邪を引くからやめなよって、過去を切り捨てた人の負け。

私はずっと、ロウソクみたいな噴水を眺めていた。

着せ替え人形

「嘘つき、もう、消えてやる。」

 

って、息を止めて30秒で頭がくらくらして、心は不安になって、口を開けてしまう。覚悟と本能は相容れない。補強もない覚悟なんて、折れて使い物にならないのに。

冬は終わるから、春らしくなろう。その四季ごとに顔があったって素敵じゃない。外に出られることも、人と話せることも、醜くても笑顔を選んだのも、私がこうありたいと願ったからだ。
新しい服がほしい、新しい出会いがほしい。まんまるな地球と、おだやかな朝日と、甘い紅茶と、隣に誰かがいること。

過去の優しさにふやかされてしまうな。私は君がいる世界を選んだの。内になんてこもったら、嗅覚も聴覚も、この感覚全てお終いに近づいちゃうよ。

 

服を着て、顔と表情を選んで、靴を履いて。東京が待っている。あの赤信号の前で、待ち合わせ。