思い出が崩れるときに音は鳴らない
思いは届くと誰かが言った。
室外機の横、影を踏んで黙る人。
話せば長くなるから明日の天気は雨で、短歌を考えてはまた一つ沈む。
傷口の赤がまだ綺麗なうちは彼のことも忘れないでしょう。
夏がくればいいと零した体温計の先、着古したパジャマの裾、
どこにもいられない私がいつだってここにいる。
思いは届くと誰かが言った。
室外機の横、影を踏んで黙る人。
話せば長くなるから明日の天気は雨で、短歌を考えてはまた一つ沈む。
傷口の赤がまだ綺麗なうちは彼のことも忘れないでしょう。
夏がくればいいと零した体温計の先、着古したパジャマの裾、
どこにもいられない私がいつだってここにいる。