フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

思い出が崩れるときに音は鳴らない

思いは届くと誰かが言った。

室外機の横、影を踏んで黙る人。

話せば長くなるから明日の天気は雨で、短歌を考えてはまた一つ沈む。

傷口の赤がまだ綺麗なうちは彼のことも忘れないでしょう。

夏がくればいいと零した体温計の先、着古したパジャマの裾、

どこにもいられない私がいつだってここにいる。