フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

おんなのこはね

冷房にあたりすぎて、学生に戻ったつもりでいる。図書館とか、自習室とか、しーんとした空気が懐かしい。あの頃と比べることはもうしてないけど、いつ思い出しても楽しかったと笑えることがあって嬉しい。

最近は夏バテ気味だから、アイコンの右上に表示される数字が嫌い。スマホの通知をOFFにして、ひたすらグラブルしてる。大事なのはバランスとか、余白とか、わかっていてもうまく変われない。

女の子にうまれたのなら砂糖ぐらいに甘くなりたい。可愛いねって言われたくて生きているようなもんだと思う。唇用のパックが大きいから半分にきって余りを膝に乗せた。夜の散歩中にすれ違う人たち全員をにらみつけたくてしかたないときもあるし、私もいつかああなりたいと尊敬の眼差しで見てしまうこともある。

甘い香りが似合うようになりたい。おでこから垂れてくる汗が目に入って沁みることにも慣れた。あと少し、変わることが出来ない。頭痛はもうないのに、ずっと首が詰まっている気がする。

フラストレーション

朝起きて久しぶりの眼痛を感じた。もうわかっていたからめん棒と目薬を用意して鏡の前に立った。眼球に触れないように恐る恐るまつ毛を取る、もう手慣れたもの。

 

最近の悩み事、デスクの上にあるサプリメントの瓶が可愛くない。だから、可愛い瓶がほしい。コルクみたいな蓋がついてるやつ。

可愛いものが好きだけど、可愛いが似合わない自分が嫌になったりする。ピンクが似合わない女の子っていつもきっと少し寂しい。

 

外との関わりを断ってみても、案外軽くなれないみたいだった。中指のささくれが気になって仕方ないから、今夜も眠るのに時間がかかる。夏らしい雲を見上げると少しは楽になれるかな。海には近寄りたくないから、山の空気を吸ってさくらんぼを食べた。

 

 

ようやく捨てた

前に住んでいたアパートで使っていたマグネットが見つかったのだけれど、黄ばんでいてなんだか笑えた。

 

私にも若い頃があって、大人に憧れていた時期もあって、でもそれはもう思い出したくもないものばかり。

 

最近はラーメンばかり食べている気がする。罪悪感もなくおいしいねってもりもり食べてる。痩せない。ずっと痩せない。

 

肩こりが辛いから湿布を貼っていたのを忘れて、一緒にお風呂に入ろうとしためいっこに指摘された。大人はしんどいのよ、なんて笑い飛ばしてゴミ箱に捨てた。

 

若いってそれだけで可能性に満ちているみたいでずるい。

 

自分の小さい頃の記憶が美化されすぎて少ししか残っていない。

 

瞼の痙攣は止まって、気づいたら冷房もつけてる。もう夏だよ。暑いんだ。