フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

沈殿

今読んでる小説に完全に流されてる。海。
あたし、もっと自由になりたくて本を読んでいるのに、とても苦しくなってくる。家族が体調を崩す中で、私は強靭なメンタルで身体の不調を誤魔化しています。

どうでもいいことをひたすら話す相手がいる。奇跡なんだと思う。ソウルメイト。どこかの漫画であったような、魂の共鳴。あそこまで凄くはないけど、私の中の奇跡。
どうでもいいって自分で言う分にはいいけど、相手に言われると傷つくよね、それもどうでもいいか。しかたない流れの話。

ホットココアを飲んで甘いねって言って、そうだねって返ってくればいい。それだけでよかった。私があと少し賢ければ。でも私の心はココアだけじゃ満たされない。だから、ばいばいした人もいれば、えいえんに消えない人だっている。

本当にめんどうな人間になってしまった。もっとシンプルで、いたかった。

かくれんぼ

桜が咲いてしまったら、本物がどこかに隠れてしまう。

あたしはきっと探し出せない。ずいぶん前から同じことをしている。

 

例えば、あの川に流した青春と同じくらい。

白紙で出したアンケート用紙と同じくらい。

雲ひとつない空に傘を差す人と同じくらい。

二人ぼっちになれなかった君と同じくらい。

 

形もない愛を探すのは不毛だと思う。

 

結局、最初から持っているんでしょ。

わかってよ、はやく。

でも一人じゃ見つけられない、

あなたに見つけてもらうまで。

エンドロール

別れから始まる物語も、あっていいんじゃないかと思う。
君とさよならした日から、あたしの命は動き出した。

 

桜、コーヒー、雨、寝癖、スーツ、東京、大人、

デブになるよって言われたけど、我慢できなかったプリンとか、

バイク、赤信号、冷たい手、排気ガス、陸橋、

夜が明ける前に、小さな町から逃げる。

 

終わってしまった私の物語を、微笑みながら思い出して

もしあの時手を離さなければ、まだ、とか、ばかばかしくて泣けてくる。

 

桜が咲いて、雨が降って、人は流れて、また辿り着く。

幸福だけを語れないことがこの上なく幸せなんだって、今ならわかる。

 

私の泣き顔を一番知っているでしょ、

それ、自慢していいよ。いつかまた、会えたらね。