フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

ひとりごと

誰にだってその場の役割は与えられていて、私もその指示に従うように働くけど、代わりがいると途端にそのことに無関心になってナマケモノになる。たぶん、どっかの誰かが泣いていたとしたらもしかしたら私のせいかもしれないって考えてしまうこともある。考え過ぎ。

ネイビーの空と、ブラウンの雲。並列、並行、前に買ったスカートの柄みたいな夜空だなって見上げながらそう思った。苦しみに耐えられるようになっても、それは強さと同義ではないのにね。自分だけが主人公になった世界はとても輝いてる。そう見えたいし、見せたいだけ、魔法も呪いも自分にしか扱えないもの。

泡にもなれたら。

今夜も走ってきた。今日は初めて5キロも走った。すごいでしょ、口、ぽかーんて開きながら、意識飛ばしてた時間が3分はあったと思う。曲ごとにペースが変わるのが悪い癖なので、同じ曲を繰り返してた。ランナーズ・ハイの延長戦。針で刺してやりたいやつらのことも忘れて走り回るのは気持ちいい。これはきっと自由とかに近いやつだと思った。走っている時の心は軽くて素直だ。

現実はまったくの三角の底辺だし、革命なんて起きやしないし。私がジャンヌダルクになんてなれないし、夢と希望に恋する乙女はなんて楽なんでしょう。

失恋の曲を聴いて口を緩ませながら走っていた。あの時の君も私もあなたも全部、沈めてやったのにさ。生まれ変わったら会えるようにって、祈りながら海を遠くにした。

プラットフォーム

トンネル、光の下、 
いつもと同じ曲、ブレイク、 
悔しかった。悔しかったんだよ。 
深い夜、朝とは違う色、 
乱れる呼吸もわからなかった、 
あなたが見たらどう思ったの。 
汗が滲む、ぬるい身体、 
制服のカップルが愛のキスをしてた、3番線。 
サビ前、暗転、私はずっと夜に溶けていたかった。 
下り坂、駆け抜けた。止まりたくなかった。終わらせたくなかった。 
リピートして、ずっと同じ曲を聴く、 
少しずつ崩れていくだけ、 
本物はそれだけ。 

私じゃだめだったことも、 
全部いつか笑い事にする。 
だから私は春になれるように 
明日も生き抜いて死んでいくんだ。