フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

テトラ

空を見上げて走った、雲で星が見えにくかった、真っ暗のまんなか。いつもと違う道を走った、少しのドキドキとペース配分を間違えた顔。汗だく、でも軽くなるようで、正しいんだよって頷きながら電車を見送った。どこかの夜ご飯の匂い、人とすれ違うのはまだちょっと恥ずかしかったりするから、見ないで。

思い出す人全てが笑っていたわけではなくて、それは私の責任ではないとしても、歪んだ正論がうるさい。理想って、やっぱりどうしようもなく掴めない。だから、私はいつも泣いてしまうし、言葉にしてもうまく理解されない。だってその言葉自体もう偽物だったりするんでしょ、ほら、よくわからなくなったじゃん。

音楽が聴きたい、できれば大きな音で、甘いお酒も飲みたい。楽しいんだって思いたい。

私ね、会いたい人がいるの。ずっとずっと、会いたい人がいるの。

挿花

春になれないものが、形だけの春に取り憑かれるようだった。ニセモノ。あの人は雪が似合う。胃がまだシクシク痛むのも、寝癖まみれの髪を見て笑うのも土曜日らしいなって思うよ。

わかりきったことも、教えてくれない。その口の意味とか、価値とか。シンプルに生きられなくなったら、快か不快かで割り振ってしまうからね。気をつけて、君もね。

あなたがいて

煙草、嫌いじゃなかった?と聞かれて、そうだったっけ、ってとぼけてみる。

全部君のせいです。その姿と匂いに惹かれたせいです。言わなかったけど。

悪夢にも近いような変な夢を見た、もう乗り越えたはずのこととか、逃げられることから逃げないこととか、もう逃げることすら選択肢にないような状況。目を覚ましても心臓の音がうるさい、落ちつかない。だからブログを書いている。私にはよい選択。

隣に君がいて、大丈夫だよって頭を撫でてくれたらまた眠れたかもしれないとか、ばかばかしくて泣けてくる。ちょっと間違った過去の使い方。君を悪者にはしたくないんだぜ。本当だよ。

痛みは本物で、私はもっと軽くなりたくて、春がやってくるのが怖い。当たり前でしょ、冬が終わらなければ春はやってこない、もう孤独にさえ、飽きてしまえたら良かった。そうなれるように生きているし、もう死んだようなものだった。