2018-02-03 ご褒美 日記 私にはピアノも猫もない。 今日は雪が降らないから、誰も特別になれない。 甘いマシュマロの匂いがする部屋の中、 暖房の風量を強くしてパーカーを脱いだ。 きっと笑顔を振りまいて誰かを幸せにすることは 私には出来ないのだろうけど 君と二人でなら目がなくなるくらい笑ってみたい くしゃくしゃの髪をそのままで 夜に溶けてしまえたらな。
2018-02-01 ムーン 日記 乾燥する肌で冬を感じて 咲いてしまったら価値のない桜だ。 暗い夜のままでいい、 赤い月はとても素敵、 誰も見上げないからずっと見つめていたあの日も 息が白いねと笑いあったあの日も きっと明日は忘れて、明後日には思い出すの。
2018-01-25 帰り道 日記 人身事故で遅れる電車、 暗い歩道、お店の灯り、 春になったら苺のクレープが食べたい。 小さなかたまりの氷たち、雪がそうでなくなったもの、 頬を裂くような冷たい空気も 手袋を忘れて石のような両手も そのうち忘れ去られて、また思い出される。 音楽を聞かずに帰るのもたまにはいいかもしれない 誰もいない街灯の下、私は自由だ。