フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

夜は続く

人の群れ、魚みたいだと思った。

眩しすぎるから見えなくなって

ぶつからないように息を吐いた。

大きな看板、すれ違う人、

私もその中のひとつだと知った。

 

三角の感情も、

輝く街に躍る胸も

冬だと伝える風、冷たい手。

偽物だとばれないように、

息を止めて口を緩める、暖かな夜。

秘密

また一つ言えないことが増えて

大きくなる世界に私は戸惑うばかりだ

正義が音を立てて崩れたら

誰かが拍手してくれる気がする

 

君のこと嘘にはしないよ

全部飲み込んで私は生き抜いている

 

お気に入りのスカートを履いて

あの時とは違う景色を歩いている

君も僕も私も変わっていってしまうのが

許せなくてとても綺麗だった。

東京

微かに揺られている

人が少ない車両内。

暖かい日差しも耳に入ってくる優しいノイズも

お上りさんだから、楽しくて仕方ない。

 

爪が伸びてきたから切らなくちゃ

クリスマスプレゼントは何がいいかな。

冬が似合う女の子にはなれないけど、

自分のために赤い口紅を買いたい。