フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

シンボル

電車に乗って、大好きな東京にいく。少し緊張する。全てを愛せるわけじゃないから、うまく笑えるんだと思う。

ガラガラの車両に光が差し込んで、北へ北へ向かうのものだけがいる。肩甲骨が痛い。早く軽くなりたい。まだ時間が必要だけど、もう動き出さなきゃいけない。

トレンチコートを着ている人を見ると、春だなあってにやけちゃう。
そうやってわかりやすいシンボルに私はなりたい。ありふれた幸福に。

厚化粧

髪の毛をばっさりと切ったのに、なんの音も聞こえない。ただ真っ暗に染められた星の見えない夜だった。

汗ばかりが滴り落ちてうっとおしい。痛みには敏感な自分がいた。ぬるい気温に心も浮かれたような集団もいたっていうのに。

嫌いなものも食べられるようになったのにだれも褒めてくれないみたいに、私の恋はとても不純なものでした。ごちそうさま。

さんかく

とんがりの気持ちはいつになっても理解できないだろうなと、なぜだかずっとそう思っている。私が呪いという言葉を好んで使うようなもの。

 

誰かに支配はされたくないし、自分のことくらいコントロールさせてほしい。そう願っている時点で負け組なんだろうけど、私は人間を諦めたくないからずっと願っている。

 

今日は寒いねってみんなが言っていた。歩いていると風が冷たくて痛かった。春がもうすぐ来てしまうことに少し恐怖が見えてきたけど、私のことなんて気にもかけないんでしょう。

 

ゆっくりでいいんだよなんて言うけれど、それを認めたら弱くなってしまう気がする。だから強くありたいの。私はまだ出来るのだ。あと少し、あと少しだけでも。