フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

着せ替え人形

「嘘つき、もう、消えてやる。」

 

って、息を止めて30秒で頭がくらくらして、心は不安になって、口を開けてしまう。覚悟と本能は相容れない。補強もない覚悟なんて、折れて使い物にならないのに。

冬は終わるから、春らしくなろう。その四季ごとに顔があったって素敵じゃない。外に出られることも、人と話せることも、醜くても笑顔を選んだのも、私がこうありたいと願ったからだ。
新しい服がほしい、新しい出会いがほしい。まんまるな地球と、おだやかな朝日と、甘い紅茶と、隣に誰かがいること。

過去の優しさにふやかされてしまうな。私は君がいる世界を選んだの。内になんてこもったら、嗅覚も聴覚も、この感覚全てお終いに近づいちゃうよ。

 

服を着て、顔と表情を選んで、靴を履いて。東京が待っている。あの赤信号の前で、待ち合わせ。