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フォークで刺した地球を

詩と日記を書いています。

流れ

今日は久しぶりに頭の奥が詰まった。呼吸が浅くなって、街の喧騒と一緒にどこかに消えていく気がした。明日からはこの川の下流に向かっていくのかと思えた。期待はしない、少しの強がりと誇りだけで足を動かす。 

 

本当は好きだったよとか、そんな言葉はもう必要ない。私は私の知らないところで都合よく思い出にされて呼び起こされるのが好きだ。それを想像するだけで生きることは正しいものになる。私は、私がもう知らなくなった人たちに生かされている。

 

ロッキンの出演アーティストが続々発表されて、何日目に行く?という話題が家の中を賑やかにする。私は4日目がいいけれど、君はいつ行くんだろうと心の中で思うんだ。抜けないんだよ、まだ、やっぱり。 

 

音楽を聴くたびに思い出す人がいる。あの曲はあのときで、この曲はこの人で、そうやって記憶に目印をつける。いつかまた辿り着けるように、あの水の落ちる音みたいに、綺麗になってまた迎えにきて。そしたら笑いあえるよ。

ギミック

普通になりたくて仕方ないのに、本物に近づくことはとても怖いみたいだ、

君が私にしたことを、今度は私があなたにしているみたい。

 

愛は大きさと重さ、どちらで測るのだろうな

あ、それとも長さかな、きみはなんだと思う?

 

世界と少し距離をとって、ようやく優しい目になった。

私はまだ醜いのだから、幸福になんてなりたくない。

この程度じゃ妥協できない。

 

私の幸せはもっと甘い。

水葬

どん底なんてどこにもないから、きっぱりと最悪を決めてしまった方が身のためだ。
世界はとてもつもなく広かったことは過去の私がもう気づいてしまった。
自分の匂いが染みついた洋服を着て顔を歪めながらキーボードを叩く。
君が最後に私の匂いにつつまれて眠った時みたいで、私も一人になりたいくせに一人になれない。
つまらない文章をひたすら吐き出す。姉が久しぶりにお酒を飲んだせいで気持ち悪いと苦しんでいた。お酒の飲み方もわからないのかと少し驚いたけど、まあもうどうでもいい。
自分よりも年上の人には、私よりも優れているところがあってほしい。

さっきまで変な気分になって、なんでか身体が水を吸い過ぎて重くなっていて、沈めやしないのに、もう動けやしないのに。
楽しいこと、楽しかったこと、楽しみにしていること、
私は自分の思うように愛されてはいないけれど、愛されてはいるんだろうな。
自分との殺し合いだと思うし、幸せな人はきっとこんな小さなことなんでも許してしまえるくらいなんだろうな。

いつだって生きているし、いつだって死んでしまった私は。
道路の真ん中を歩きながら今日は半月だねって誰かに話しかけてる。
みんな、不幸でありすぎるんだ、もっと幸せになるべきだ。
この幸せもあの不幸も全て私の価値観のせい。
全てを壊す魔物は、あたしの真ん中。もう、沈めてくれ。

おしまい

さよならが寂しかったのは、いつぶりなんだろうな。電車に揺られて、窓の向こうを眺めながらそう思った。

 

煙草の匂い、猫の鳴き声、新聞紙とボールペン。甘くないカフェオレ、蚊帳、ドライヤー、モノクロの写真が好きだと言った。ソウル、ファンク、私の知らない洋画、暗室、彼は言葉をたくさん知っているだけだ。猫を撫でるように、私の頭にも触れた。

 

「なにもない、田舎だね」

「だから住んでる」

「きっと、呼び寄せられてる」

「へえ、運命みたいだね」

 

真昼の下、手を繋いで駅まで歩いた。またきてねって笑うから、そうするよって笑い返した。なんだか懐かしい気持ちで満たされてしまった。休日が終わる。あたしもここからいなくなる。

 

夜の海に近づくな

冬生まれとか全然どうでもよくて、私にはどの季節も似合わない。いつだって地面を這いつくばっているようだし、空に浮いている気分がする。

 

最初から最後まで私は狂っていたと思う。
でも幸せだったよ、とても幸せ。思い出すたびに泣けてくる。いびつな幸せ、私だけにしか理解できないものを誇りに思うの。

いろんな人の言葉の棘が心に刺さったまま歩いているけれど、抜いたら負けてしまう気がするから笑いながら歩く。上手にしまっておいた胸の傷を開いてしまって、どうしようもなく風が重くて、うまく笑えなくなることがあっても。

 

私はずっと軽くなりたくて生きているのに、生きることは重くなることだ。矛盾している。

海までの道は目をつぶっていても歩ける。それくらい簡単なことだけど、どうしても足が動かない。
正しいものが何かわからなくなってしまうくらいの夜だ。君を思い出させるものは全て間違いに思える。