フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

春の記憶

雨の日の匂いも、力の入らない腕も、好きだった東京も、夜風に揺れるスカートも、信号の赤も、好きだった人の顔も、慕ってくれていた後輩たちの声も思い出せなくなってとても優しく傷ついている。

私が大人になることは全てを諦めることではなくて君を嫌いになることではなくて新しい誰かを愛することでもなくてただそこにあることを許すこと。だからずっとさよならが言えない。