フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

ずるいひと

君が私の名前を呼ぶようになってからもう随分経った気がするんだ。冬はもうすぐ終わるけど、春にはまだ遠い未来。目を腫らして起きた朝、群青色の声、昨日と違うホームの音。あの時の私はもういないけど、ずっと私のまま生きていくの。ごめんね、何度も同じところを怪我して泣いている。疲弊した顔の色、沈黙を乗せて運ばれた先、私の思いもあの海に散って溶けてしまえば、僕は楽になれる?