2017-12-26 風船 詩 君からもらったちっぽけな愛を抱いて生きている。 誰にも言わないはずだから、私だけの君が今も生きている。 欠けた薬指の爪、眺めてため息をついた。 空が分離する前に家に戻らなくちゃいけない。 私はずっとあの季節から戻ることができない。 夏みたいな春、とても寒い夜と孤独な昼。 わからないから泥でも草でも何でも口にして、 それを飲み込むことで自分を傷つけていた。 消えない傷を誇りだと歌って、 周りには誰もいなくなった。 軽くなりたい、飛んでいきたい。 会いたくても会えない人のもとへ この重い身体とさよならしたかった。 一瞬の本物に一生を奪われてしまった。