フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

魔女の目

今日の三日月はなんだか綺麗で

吸い込まれてしまいそうで、立ち止まって眺めた。

頬に触れるなまぬるい風、横断歩道、

枯れ葉の踏まれた音、どこからか金木犀の香り、

まだ明かりの消えない校舎の前を通り過ぎて

誰も待ってはいない家に帰る。

桜が咲けば呪いも消えるだろうと

裸の木を見るたびにそう思う。

咳をしながら歩く歩道、いつかを夢見て眠りにつくまで

夏が終わって秋がやってきても、

私はいつものように笑っていたい。