フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

標高11.5m

今日の月はとても近くにあるようで、トンネルのすぐ上で輝いていた。歩いていた足が止まって、目線を合わす。きっと昨日よりも明るい。開いていた口を閉じて、小学校の方へ向かう。誰もいない道を歩くのが楽しくて、街灯だけが生きてるみたい。

3月のときのあの白に近い透明な空気がほしい。夏はもう十分だ。この道を通るのも何十回目なんだろう。汗だくのおでこがとても愉快だった。

ああ、なんか背中が詰まってる。苦しいって聞える。頭痛はしなくなったのにな。

扇風機のタイマーをつけて、これが止まる前に眠ろうと思うけど、なかなか達成できない目標。ちょっと、難しいことが増えすぎた。
もういいかなって諦めたくなるけど、どうせ死んじゃうこともできない。

大事にされたい、好かれたい、満たされたい、恋したい。

今日も流れ星は見えない、小さな飛行機が飛んでいくだけ、一等星の光はどれくらいだったか。理科の教科書はもう捨てちゃった。
あたしの負け、あなたの負け。優しくなれないのなら、二人でいる意味はない。

愛なんて知らないくせに、愛されたいと願うのはずるいよ。