2017-09-26 魔女の目 日記 今日の三日月はなんだか綺麗で 吸い込まれてしまいそうで、立ち止まって眺めた。 頬に触れるなまぬるい風、横断歩道、 枯れ葉の踏まれた音、どこからか金木犀の香り、 まだ明かりの消えない校舎の前を通り過ぎて 誰も待ってはいない家に帰る。 桜が咲けば呪いも消えるだろうと 裸の木を見るたびにそう思う。 咳をしながら歩く歩道、いつかを夢見て眠りにつくまで 夏が終わって秋がやってきても、 私はいつものように笑っていたい。