フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

群青

目が乾く日が増えた。ごめんねって言われて優しいねって返した。謝ってもらえれば許すことができる。

私の気持ちなんて海に浮かぶビニール袋みたいだ。
綺麗な水に浸りたいと願っている。息を切らすくらいの青春時代を過ごしたかったのに、スマートフォンのデータには食べ物の写真しかない。猫になれば幸せだったかもしれないなともう会わなくなった人の姿を思い返す。
渋谷からバスに乗って、三軒茶屋に向かう。あの時の透明な気持ちは忘れないし、深夜のコンビニも車の音もとても鋭角な匂いがした。
全部奇跡と運命だと信じることで私はどんどんおしまいに近づく。
好かれたいのに嫌われたい、君の隣にいられるくらいに美しくなんてない。そればかり反芻して老いていくから季節が変わることにしか興味がなくなった。
明日が雨だろうが雪だろうがが隣に君がいなければ全て同じだよ。私は今もあの景色の中に潜んでいる。