フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

夜の海に近づくな

冬生まれとか全然どうでもよくて、私にはどの季節も似合わない。いつだって地面を這いつくばっているようだし、空に浮いている気分がする。

 

最初から最後まで私は狂っていたと思う。
でも幸せだったよ、とても幸せ。思い出すたびに泣けてくる。いびつな幸せ、私だけにしか理解できないものを誇りに思うの。

いろんな人の言葉の棘が心に刺さったまま歩いているけれど、抜いたら負けてしまう気がするから笑いながら歩く。上手にしまっておいた胸の傷を開いてしまって、どうしようもなく風が重くて、うまく笑えなくなることがあっても。

 

私はずっと軽くなりたくて生きているのに、生きることは重くなることだ。矛盾している。

海までの道は目をつぶっていても歩ける。それくらい簡単なことだけど、どうしても足が動かない。
正しいものが何かわからなくなってしまうくらいの夜だ。君を思い出させるものは全て間違いに思える。