フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

春になれ。

春服を買ったのに、まだ着れそうにもない。春がもうすぐやってくることも、冬がいなくなってしまうことも、来年も変わりやしないのに永遠みたいな一瞬だった。

全てが決まるのは今ではなくて終わりの時であっても、私はずっと火傷の跡を撫で続けている。お別れがきてしまったもの、傷のついたレンズ、見えなくなってしまったもの、もうかけなくなったメガネも、いつか思い出される時まで死んでいる。

他人を変えることはとても難しくて、他人に変えられることはとても簡単だ。だって私は君を救えなかったし、君は私を生かしてしまった。それだけが私たちの全てではないけれど、それが私の全部。