フォークで刺した地球を

僕らは、ワンルームの蛍光灯の下で。

旅に出る理由

きっといつまでたっても幸せになれない気がするから、ずっと幸せなふりをしている。いろんな人に出会っていろんな形になって自分らしさなんて置いてけぼりで目覚ましをかけずに眠る明日の天気は悪いらしい。飛びだせたら何に生まれ変われるのか、あの背中の…

動かないメリーゴーランド

わがままなお願いごとだね。全て、嘘を混ぜて本物みたいにしているの。 他人しかいない街を逆さまに走る朝は、呪いのような言葉に失われていく水分。 誰かのために買ったプレゼントも渡したら満足して消えてしまいたくなる。 世間知らずでいいじゃないか、も…

ごめんね

ずっと体調が悪くて言葉がまともに出ない日ばかりだった。自分の唯一の場所ってどこなんだろうね、全てが嘘に思えるときだってある。例えば私は自分以外の人なんて本当はどうでもいいんだって言ってるくせに、そんな誰かによって明日も生かされるだろう。君…

弱虫

一人で生きていけないから、君を求めている。喉が痛くて、あくびをすれば涙も出る。 風邪を引いてしまったのだとしたら、もう返すこともできずに捨てた本みたいだね 切り刻まれて、心臓のほとんどを食い潰されて、悪い冗談みたいな話も笑って聞いてしまう。 …

誕生日

今日で25歳になりました。気づいたらもう四半世紀生きていたことになりました。米津玄師のあの歌も随分昔のような気がして、今日の青空はただただ春だった。あたたかかった。 懐かしい人から連絡があって今度会うことになった。もう思い出したくもない頃の友…

いつかの日に

何か書こうとしたのに書きたいこと全部忘れて何度もタイピングしては消している。明日の準備もしてあと寝るだけなのに眠りたくない気持ちをわかってくれる人とは仲良くできると思うんだ。たぶんそのうちこのパソコンが壊れる。この子ね、高校2年生の夏に買っ…

ずるいひと

君が私の名前を呼ぶようになってからもう随分経った気がするんだ。冬はもうすぐ終わるけど、春にはまだ遠い未来。目を腫らして起きた朝、群青色の声、昨日と違うホームの音。あの時の私はもういないけど、ずっと私のまま生きていくの。ごめんね、何度も同じ…

彼方

ポケットに手を突っ込んで、左目から涙を流しながら歩いた。もうすぐ冬が終わってもまた泣いちゃうことばかり起きてしまうね。好きな人を嫌いになる瞬間って、どんな時に起きると思いますか。夜に消えていく二人になれたら、新しい名前ができたら。本棚の並…

優しい雪

髪を切ったのに、誰も気づいてくれなかった。だからトイレの鏡をずっと眺めては昨日の自分に謝り続ける。雪が降り始めたんだ、と誰かが教えてくれたから、とても寒いのに傘も差さずに空を見上げた。濡れた地面も白い息もどこか知らないところまで流されてお…

スカートが、揺れる。

冷たい夜と甘い君の錯覚。朝目覚めて気づくドアの下の鍵。 溺れたら助けてくれるのか。あの時と同じように泣いてしまう。 試着室で高鳴る胸の、満月を見て指をさした先の、お揃いのマグカップの片方は。 全て思い出にして汚されないように守ってきたもの、も…

あんなに願っていた未来は簡単に明日としてやってくる

過去の自分が他人にしか思えなくて苦しくなったらどうしたらいいのかわからない。 他人だと思うことにして楽になれば自分が誰なのかわからなくなる。 私は一人になった、だからもうあの時みたいに地球を壊そうとも思わない。 救えない愛もないどうしようもな…

恋と檸檬

鼻と喉の違和感が少しずつ顔を出すから、きっともうすぐ風邪を引く。本当なら早く寝るべきなのに、こうやってキーボードを打ちこんでいる自分が寂しくもなる。上手くいくことばかりじゃないのもわかっているし、あと一本遅い電車に乗っていたら閉じ込められ…

ひみつごと

世界に隠れて好きな人に会った。今日はとても風の強い日だった。私は、明日が来るまでに、今日の私を終わらせなきゃいけない。良いことも悪いことも平等に降ってくるから、お菓子ばかりタンスに詰め込んで安心するの。バッテリー残量がもうなくなると警告さ…

独白

会いたいと思えば会えないし、灯りを消そうとすると通知が鳴る。東京は遠くて冷たくて青い街なんですよと誰かが言っていた。今日は暖かいと思ったからスヌードをつけないで外に出たのにさ、風が痛くて涙が出そうだった。カフェラテでも飲んで時間をつぶして…

はてなブログが重すぎてさ

明日はおやすみだから、なんとかしてこのブログを救ってあげたい気持ちで睡眠時間を削ってなれない単語をたくさん検索して画像を圧縮したりして誰もが口にするPageSpeed Insightsを使ってひたすら良い点数をとるために試行錯誤していました。もう目が開きま…

ただいま

最近は毎日暖かい気がする。だって家を出た瞬間の空気が違う。去年よりもずっと生きやすい。誰のせいかきっと君は気づいていないだろう。丁寧な暮らしはできないし、毎日のように頭痛はあるし、あと少し自分を許せたら、きっとあのワンピースも着れるように…

心中

どこかで少しずつ消えていく春と冬のせめぎ合い、さっき少し眠ったから相変わらずの頭痛。いまひとつ消化できない誤表記も君の気持ちも言葉にしたくないからうやむやにしたまま放置している。私にはたくさんある時間も、君の一瞬の一部。机の上に並べられた…

変わらないもの

もし魔法にかけられていたら、私はここで座り込んで泣いてはいないし、 知らない地名を眺めながら君の声を聞いてはいない。 風と時間と人が通る道、冬ですねと言ったら答えてくれた人がいた。 春がやってきても私は桜にはなれないし、この汚い顔は夜が似合う…

おさがり

どちらから手を繋いだのか覚えていない。あの赤信号の先、さよならの向こう側。 古いジャズの音、排気ガス、踏切を何回渡ったかを君は覚えているだろうか。 きっと、子どもの頃には理解できない感情。でも大人になった気はさらさらない。 夜景が綺麗なのも、…

告白

約束をしたから、私はここにいる。ミルクチョコレートをかじりながら、明日を待っている。あの日見た遠くの空の混ざり合わない青とオレンジみたいな、天才でも原石でもない私。腫れた目を煩わしく思いながらまばたきをする。私にはずっと、会いたい人がいる。

回る車輪

家から駅までの道は少し遠いほうがいい。今日は左目から涙が溢れて、スタジオの工事は中止されていた。 あの駐車場に止まっていた青い車は黒くなっていたし、シロツメクサの薬指は少し緩い。 電車が遅れているとアナウンスがあって、病院の時間に間に合わな…

甘い嘘

ショートケーキを食べながら、テレビを見てケタケタ笑った。父親のことは今でも好きにはなれなくて、でも似たような癖があることが嫌ではない。愛していた人が小さくなった気がするのも、どちらのせいかわからなかった。床に溢れた破片と鈍痛、遠い空もいつ…

ショートケーキ

言いたいことはたくさんあるよ、でも全部は教えてあげない。 君がもっと甘くなれたら雪も降るだろうし空も赤くなる。 ただ、夕暮れが見たかった。月も夜も街灯も信号機も全部捨てて赤く染まりたかった。 私は自分勝手だから、愛のために生きることはできない…

止まった時間

一カ月くらい下書きにためていたものを全部公開しちゃった。季節おかしいものとかあるし、変な人みたい。中途半端なメモ書きが部屋に散乱しているし、あと少しで麦茶はなくなる。今が夏だったら嬉しいんだけど、隣のハロゲンヒーターの温もりで生き延びてい…

ひとりのじかん

駅のベンチで時間を潰している イヤフォンつけてなくて、 発車ベルの音とか、聞き慣れた男性の声とか 足音が気持ちよく私の心も潰してくれる。 いなくなってしまったみたいだ 別に触れてもいなかったよね、 例えば寄り添う二人の姿に何を重ねるのか キャリー…

もしも世界を救えたら

電車に長時間乗っていられない。気持ち悪いけどスマホ離せない。疲れて眠ることもできない。 いろんな広告に紛れてどれか一つくらい誰かに向けたラブレターとかあってもいいじゃん。 もうわたしは愛することも愛されることも諦めたから、あなたの本物見せて…

満月

こんな大きな世界なのに小さすぎる私だと思う。ひとりぼっちの気持ちはどこまでも潜れる、空気なんていらない。そうだよね、全部脳みそのせい。心なんてないし、君への気持ちも都合よく流して蓋をして見なかったことにした。頭痛がする。枕二つ並べても使う…

耳鳴り

ああ、私は生きてる。歌えば反応は返ってくる。捻じ曲がった骨が痛む。用意された台の上に服を脱いで立ち尽くす。アオイイロは苦手で、本当はピンクが好きなことも言えない。私には似合わないものばかりで、こんな顔潰して笑っていた。良いことも悪いことも…

逆さの地球

星が綺麗だと思うくらいに、わたしの心は汚れている。だから、もっと壊してくれて構わない。そうやって深く、奥まで消えてしまおう。本当の気持ちは見せられないし、だからいつだってわたしはありのままです。 頭が痛い、また同じところが痛む。好きだった人…

どこから月は欠けるのか

左手首が死んだ。古い呪いにかかって死んだ。また動く時まで今はただ待つ。慣れない右手でスマートフォンを叩く。 好きな人に会えたら、もう二度と会えない人に会えたら、そう考えるだけで楽しくなるのはもう君がわたしの中にはいないから。 何もない部屋で…